意外に簡単?コリドラス繁殖必勝法

 今までのコリドラス特集での繁殖についての筆者の解説は難しすぎたので、今回は簡単な繁殖方
法について解説していきましょう。
コリドラスの繁殖の方法は大まかに分けて、産卵後に採卵し、プラケース内で人工孵化をする方法と
親魚と同一水槽内で稚魚の育成までを行う二通りの方法があります。それではそれぞれの方法につ
いて解説していきましょう。
ショートノーズ・コリドラスは採卵し人工孵化しよう。
この種類のコリドラスは人為的に採卵せずに同水槽内で稚魚が孵化した場合、孵化後ほとんどの稚
魚が親に捕食されてしまうので、この種類のコリドラスの繁殖水槽には底砂は使用せず、産卵後採卵
し、プラケース内で人工孵化させ、1週間後に稚魚育成水槽へ移動し人工的に飼育する方法が一
般的です。この種類のコリドラスの繁殖の特徴は卵の大きさで大まかに分けて3種類に分けられます。

小さな卵の種類

代表的なものはステルバイ、シミリス、スポットゴッセイなどがいます。この種類のコリドラスの特徴は小さ
な卵を数多く産み(MAXサイズのステルバイでは一回に産む数は300ヶ以上)、孵化率も異常に高
いことが上げられます。卵は産卵後、25℃で管理すると3日で孵化し、その後3日でヨークサックの栄
養を使い切りますので、産卵後6日でブラインシュリンプの給餌が必要になります。人工孵化時のエア
レーションは強力にし、一回に採卵した卵の数が異常に多い場合は何個かのプラケースに分け人工
孵化する。又、一回の産卵数が非常に多く、数々の卵が団子状態になる事がよくあるので、この場
合は良く解し一つ一つばらばらにしてからプラケースへ収容しましょう。

中くらいの大きさの卵の種類

 代表的なものはカウデマキュラータス、メリニ、コンコロール、パンダなどがいます。この種類のコリドラス
は一回で40〜50ヶほど産卵し、受精率もほどほどの場合が多いようです。この種類も上記の小さな
卵の種類同様に3日で孵化し、その後3日で給餌が必要になります。人工孵化時のエアレーションは
中くらいでOKです。

大きな卵の種類

 代表的なものはアドルフォイ、オイヤポクエンシス、デビットサンズィなどが挙げられます。この種類のコ
リドラスの特徴は大きな卵を数少なく生み(20~50ヶ)孵化率も上記の2種類と比較すると非常に悪
い事が多いのが特徴です。この種類は産卵後4日で孵化し、さらに3日後から給餌が必要になりま
す。人工孵化時のエアレーションは非常に弱めにしましょう
繁殖から稚魚の育成までの大きな流れは
繁殖水槽で産卵→プラケースに採卵→孵化後育成用の30a水槽へ移動→稚魚の数と大きさに合
った水槽に移動という事になります。
それでは次に各ステージ上で必要な器具と注意事項を説明します。

繁殖用水槽

1、レギュラーの45a水槽
2、飼育者が使い慣れたフィルター
3、大き目のエアーポンプ
4、水温計
5、手ごろな大きさのミクロソリュウム付き流木
6、サーモスタット&ヒーター&クールファン
注意事項としては、採卵をする時期は産卵後すぐがベスト。時間がたつにつれ卵の粘着力が弱まり、
採卵しにくくなる。又、孵化直前は卵殻が柔らかくなっているので軽く指で触っただけで卵がつぶれる事
がある。

次は卵の人工孵化に必要な器具

1、1,5リッターほどのプラケースを若干数
2、上記のプラケースを収容する水槽(ランチュウ水槽などの高さが無い水槽に浅く水を張り、ヒーター
をセットし、その水槽内にプラケースを収容する)
3、上記セット用のヒーター(オートーヒーターでも可)
4、強力なエアーポンプ
5、プラケースの数と同数のエアーストーン&分岐器具
6、水カビ防止用のメチレンブルー
このステージでの注意事項として人工孵化時に使用する水はよく言われる「繁殖水槽の水」ではな
く、浄水器を通しただけの中性のサラ水が良い。又、この際に使用するメチレンブルーは1,5リッターのプ
ラケースに4〜5滴入れれば十分である。

次は稚魚の初期育成の為のセットの説明

1、30a水槽
2、強力なエアーポンプ
3、水槽と同数のテトラ・ブリラントフィルター
4、ヒーター(オートヒーターでも可)
5、水温計
6、換水する水量に合わせた換水用の種水水槽(30a水槽が5本であれば60aレギュラー水槽で
可)
7、種水水槽で使用する濾過器及びヒーター
ここで一番重要な事は種水水槽を使用することです。コリドラスの稚魚は非常に大食漢でブラインシ
ュリンプ&イトミミズを大量に摂取します。稚魚が2aを超えてくると30a水槽の水は毎日、ほぼ全交
換するようになります。ここで親水槽同様の換水を実施するとすぐに水質のバランスを崩してします。
稚魚はちょっとした水質の変化にも弱いので、pH6程度で濾過バクテリアの十分に湧いた換水用の種
水で換水し常に同じような水質をキープできるようにします。
稚魚が幼魚と呼べるようになる頃までには以上の器具が必要な器具になります。

採卵しない極小型種の場合

 ハブローススやハステータスやピグマエウス等、超小型コリドラスの繁殖の場合、この小さなコリドラスの
卵は非常に小さく採卵がとても困難なので、人為的に多くのシェルターを作ってやり、孵化後稚魚達
が密かに隠れながら親と同水槽内で成長していく方法を選びます。
使用する水槽は収容数に応じた大きさで良く、5~6匹で繁殖させる場合なら30a水槽でも可能で
す。水槽内には薄く1分の大磯砂利を敷きましょう。孵化したばかりの稚魚は砂利の間に身を隠し、
親の捕食からわが身を守ります。
注意事項としては稚魚の生存率を上げるには、数多くのシェルターを用意する事が必要です。又、換
水時乱暴に網を使用しますと、目に見えないぐらいの小さな稚魚を下水に廃棄してしまいますので、
産卵後の換水は特に注意が必要です。

必要な器具については

1、30~45a水槽
2、サーモ&ヒーター
3、テトラ・ブリラントフィルター
4、エアープンプ
5、ミクロソリュウム付き流木
6、多くのシェルター
いたってシンプルなセッティングでOKです。

ロングノーズ系の場合

 前回のコリドラス特集でも解説しましたが、この種類の繁殖用水槽はレギュラーの90a水槽が理想
です。ここに1分の大磯砂利を薄く敷き、産卵後採卵せず、親と同一水槽内で孵化、育成までを行
います。

注意事項としては

1、産卵数が異常に多いので大容量の水槽&濾過器が必要になる
2、稚魚の数が多い場合は、シャワーパイプを水面上に水面に垂直にセットし、エアーを強烈に巻き
込むようにすると良い。
3、稚魚の鼻が短くならないようにするには強力な水流が必要
4、砂利を使用する理由は、稚魚が孵化し親の捕食から身を守るためと、稚魚同士の共食いもどき
の行動で胸ビレが短くなる事を防止する為でもある。
5、繁殖期は♂同士の喧嘩が絶えないので、追われた雄の逃げ場を用意する。
6、出来るだけ水温は25℃を超えないようにする。
以上の繁殖用のセッティングでの総合的な注意事項として
濾過器はテトラ社のブリラントフィルターのスポンジをより大き目の濾過能力のスポンジに変更した物
(筆者はアレックス社のシラセスポンジを愛用しています)を使用する。
エアーポンプは2〜3種類のコリドラスを繁殖させるなら強めのポンプを個々に使用すれば良いが、多く
の稚魚水槽や繁殖用水槽がある場合は小さめのブロアーを使用する方が便利でしょう。又、ブロアー
の場合は個々にエアーの強弱を調節できるので、コリドラスの種類によって水流を調節することが出来
ます。
ヒーターは可変式のサーモスタット式のものが良いでしょう。コリドラスの種類によって低水温(20~22℃)
で繁殖行動をするアドルフォイやバルバータス等、比較的高水温(25~28℃)で繁殖するステルバイや
シミリス等がありますので、種類に合わせた水温に調整することが出来ます。

最後に良い親魚の見極め方の解説をしましょう。

タンクブリードのコリドラスはショートノーズ、ロングノーズを問わず何故か1年ほどで性成熟してしまい、
3aほどの大きさで産卵を開始する早熟物がいます。簡単に繁殖を楽しみたいのであれば、アエネウ
ス(赤コリ)&パレアータス(青コリ)&アルビノ・アエネウス(白コリ)に代表される「ブリードコリドラス」がお手
軽でオススメといえるでしょう。
ワイルド物のコリドラスの場合、大体3~5年で性成熟し、その後3年ぐらいは産卵すると思われていま
す。又、MAXサイズで産卵を開始する物がほとんどです。良い親を購入するには
1、体につやがあり、動きが機敏である
2、雌雄共にその種の特徴を顕著に表している
3、異常に大きすぎたり、小さすぎたりしない
などがあげられます。
本来、繁殖したいとの旨をショップに伝え、繁殖に向いた個体を販売してもらうのが一番の早道です。
コリドラスを多く扱っているようなショップであれば、繁殖向きの個体などは一目瞭然で分かる事はずで
す。こう言った理由でも常にコリドラスに強いショップとのコミニュケーションを計っておくべきでしょう。